(復職したあなたの傾聴の姿勢態度が患者に安心感を自然に与えてしまう。あなたも相手を理解できるから目の前の患者がめんどくさい人でなくなる。死に場所を探しに外出した患者)
『引かない。肯定もしない。ただ、受け止める』
なぜ、そんな変化が起こるのでしょうか。Rebornして復帰を果たしたあなた。患者さんに対する傾聴の姿勢が、以前とは少し変わっているのかもしれません。その姿勢が相手に安心感を与える。すると、相手の挙動も変わってくる。そんなことがあります。そして、もう一つ。
あなたが相手を理解できるようになる。
そうすると、目の前の患者さんが、以前のように「めんどくさい人」ではなくなることがあります。私自身、復職して、また業務に取り組んでいた時のことです。ある患者さんが、自分で死に場所を探したことを打ち明けてくれました。その話を聞いた当時の私は、Rebornした後でした。だから、その方がどんな気持ちでそこまで追い詰められたていったのか。その苦しさが、以前よりも理解できる状態にありました。
私は、ただ傾聴しました。
すると、その患者さんは泣きながら、「担当してくれた中で、あなたに一番、本音を言えました」と伝えてくださいました。私は、傾聴しただけなのに。でも、今になって思います。Reborn前の私だったら、このような話を理解できず、一歩も二歩も引いてしまていたかもしれません。そして、その戸惑いは、きっと態度にも出ていたと思います。
引かない。肯定もしない。ただ、受け止める。
Rebornした後の私は、引きもしない。かといって、何でも肯定するわけでもない。
「ただ受け止める」
ということに徹することができるようになりました。これは、あなたがゲートキーパーになったときにも、役立つと思います。あなたが、野球のキャッチャーだとします。ピッチャーが投げてきたボールに対して、「もっとこう投げろ」「今の投げ方は違う」といちいち講釈を返すのではなく、来たボールを、まず受け止める。こんなイメージです。そして今になって思うのです。これこそが、私が苦しいときに、一番してほしかった対応だったのではないかと。
無言で聴く、ということではない。
ここは重要なので、補足しておきます。「受け止める」といいうのは、無言で聴き続けるということではありません。「そうなんだね」「そう思うんだね」「そんなふうに感じていたんだね」そんなスタンスでいいのです。その場で、すぐに否定したり、改善策を提示したりしなくてもいい。もちろん、患者さんの安全確保が必要な場面や、専門的な介入が必要な場面では、適切な判断と対応が必要です。
でも、まずは相手の言葉を受け止める。
その姿勢があるだけで、相手は「この人には話しても大丈夫かもしれない」と感じられることがあります。これもまた、あなたが手に入れた「新たな武器」なのだと思います。
これは患者さんだけではない
そして実は、これは患者さんに対してだけではありません。同僚にも。友人にも。家族にも。大切なのだと思います。誰かが苦しんでいるとき、「こうした方がいいよ」「それは考えすぎだよ」「もっと前向きに考えたら?」と、すぐに対策案や修正案などの答えを出そうとする。以前の私は、そうだったかもしれません。でも、自分自身が苦しい経験をしたことで、少し変わりました。
人は、答えが欲しくて話しているとは限らない。ただ、受け止めてほしくて話していることもある。
だから私は、まずキャッチャーになろうと思います。投げられたボールを、まず受け止める。それが、Rebornした私が手に入れた、新たな武器の一つです。
コメント