23 抑うつ状態になると話し方がゆっくりになることがある

『私の一考察として』

 抑うつ状態では、話し方、しゃべり方が、ゆっくりになってしまうことがあります。これは、抑うつ状態に伴う精神運動制止(精神運動性の遅延)の一つとして現れることがあります。私自身も、抑うつ状態のときに、話すスピードが明らかに遅くなっていました。では、なぜ話し方がゆっくりになるのでしょうか。

ここからは私の一考察です。

 私は、前頭前野を含む脳のネットワークの働きや左右の脳の活動バランスなどが関係しているのではないかと考えています。特に、言語中枢は多くの人で左大脳半球に存在することが知られています(利き手と逆側に存在する)。一方で、抑うつ状態では、前頭前野を含む複数の脳領域や神経ネットワークの働きに変化が生じることが報告されています。相対的に右脳が亢進し、左脳が抑制されるような関係になることが報告されています。

そのため、“言語中枢が存在する左の脳が低下するため、話し方がゆっくりになってしまう”と考えています。また脳全体の情報処理や認知・運動機能の変化が、話すスピードにも影響しているのではないか。と考えます。あくまでも私の考察です。

そして、この変化は、自分自身よりも、周りの人のほうが先に気がつくことがあります。「なんだか、話し方がゆっくりになったね」「いつもより反応が遅い気がする」そんなふうに言われて、初めて気づくこともあるでしょう。話し方がゆっくりになること自体が、抑うつ状態を判断する決定的な指標ではありません。しかし、心身の調子がどのように変化しているのかを振り返るときの、一つの手がかりになると思います。私自身は、回復していくにつれて、少しずつ話すスピードも戻ってきました。だから、もし周囲から「話し方がゆっくりになった」と言われたら、単なる疲労だと片づけず、自分の心身の状態を振り返ってみてもいいかもしれません。そして、それが長く続いているのであれば、一度、医療機関に相談してみてください。

私の場合、話し方がゆっくりになる現象も、日内変動がありました。話している間にだんだんと通常速度に戻ることもありました。今では、定常状態に戻っています。

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