34 復職の判断基準

『仕事ができるか。その前に、職場まで行けるか』

 私が考える、復職を判断するうえでの目安があります。

焦燥感がない。

希死念慮がない。

睡眠障害がない。

食事が摂れている。

そして、

職場の様子を想起しても、胸が苦しくならない。

さらに、

通勤という移動のストレスに耐えられる。

このあたりも、重要なポイントだと思っています。抑うつ状態の真っただ中では、朝から強い焦燥感があったり、希死念慮に苦しんだり、眠れなかったり、食事が十分に摂れなかったりします。

そんな状態で復職するのは、やはり早い。そして、症状が少し落ち着いてきたとしても、「職場に戻ったらどうなるだろう」と考えただけで胸が苦しくなるのであれば、まだ準備が整っていないのかもしれません。私の場合、職場そのものを思い浮かべたときに、身体が強く反応するかどうかは、一つの大きな目安になりました。

そして、もう一つ。

通勤です。

仕事そのものだけではありません。

朝起きる。

身支度をする。

家を出る。

駅まで移動する。

電車に乗る。

職場まで歩く。

こうした一連の行動にも、身体的・精神的な負荷がかかります。「仕事ができるか」だけではなく、「そもそも通勤できる状態なのか」という視点も必要です。

復職は、いきなり以前と同じ生活に戻ることではありません。生活リズム、体力、集中力、職場での対人関係、業務遂行能力など、さまざまなことを考える必要があります。だからこそ、復職を考えるときには、主治医や産業医、職場とも相談しながら、自分の状態を一つずつ確認していくことが大切です。

私が目安としているのは、

焦燥感がない。

希死念慮がない。

睡眠障害がない。

食事が摂れている。

職場を想起しても胸が苦しくならない。

通勤という移動のストレスに耐えられる。

このあたりです。

もちろん、これだけで復職の可否が決まるわけではありません。でも、「働けるか」だけではなく、「職場までたどり着けるか」まで考える。これは復職を考えるうえで大切な視点だと思います。

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