01 職場で実施されるストレスチェックをあなどるな

 『ストレスチェックを軽視していた私』

 2015年から義務化されたストレスチェックについて、当時の私は、職場で感じるストレスが精神的な不調につながるなど、深く考えたことはありませんでした。まして、いわゆる“うつ状態”に陥る要因になるなどとは、まったく思っていませんでした。むしろ当時の私は、ストレスを抱えながら仕事をすることは普通のことだと思っていました。そのため、ストレスチェックの結果にも興味がなく、結果を自分自身の問題として受け止める素地も、ほとんどありませんでした。

 国の方針として実施され、病院の上層部が取り上げていたとしても、「見せかけだけの取り組みでただ時間を取られるだけではないか」と、半ば馬鹿していたほどでした。正直に言えば「くだらない」とさえ思っていました。しかし、その後、私自身がうつ状態を経験しました。そして、過去のストレスチェックの結果を改めて見返してみると、毎年のように「高ストレス状態」でカウンセリングが必要とされるレベルの結果になっていたことに気づきました。そのことを知った時、私は大変驚きました。当時は何とも思わず、むしろ「くだらない」とさえ思っていたストレスチェックが、振り返ってみれば、自分自身の状態を示す一つのサインになっていたのです。

 私は、ストレスチェックをあなどっていました。甘く見ていたのです。しかし、時すでに遅し。その後、私は抑うつ状態を経験することになりました。ストレスチェック制度が義務化された背景には、職場におけるメンタルヘルス対策の重要性が高まり、労働者自身のストレスへの気づきを促し、メンタルヘルス不調を未然に防ぐことが重要だと考えられていることがあります。

 今振り返れば、ストレスチェックの結果を単なる「病院の行事」や「面倒な作業」として片付けず、自分自身への警告として受け止めて、何かしらの対策をしておけばよかったと思います。そうしていれば、私が後に経験した、あの苦しい時期を避けられたのではないか。今でもそう考えることがあります。

~ストレスチェック制度~

 2015年12月より労働安全衛生法に基づき、常時50人以上の労働者を使用する事業場で年1回の実施が義務付けられています。事業所の規模で異なるが、厚生労働省主導によるストレスチェックが義務付けられています。しかしながら、健康診断の結果と同じで、その後の対応は各自に任されているのが現状と言わざるを得ません。

 50人以上の労働者を雇用する企業では、年に一度のストレスチェック制度の実施が義務付けられています。調査を行うことで従業員が自身のストレスを確認できるもので、事業者は従業員の同意なく結果を見ることはできません。

厚生労働省が推奨する質問票

 ストレスチェックは、ストレスに関する質問に選択式で回答し、自分のストレス状態を確認するための仕組みです。厚生労働省が示す標準的な質問表では、「そうだ」「まあそうだ」「ややちがう」「ちがう」など、4段階で回答する形式が用いられます。厚生労働省は、ストレスチェック制度の実施に利用できる各種調査票や、「厚生労働省版ストレスチェック実施プログラム」を公開しています。現在公開されている実施プログラムはVer.4.0です。

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