『周囲が気づく』
抑うつ状態が酷くなると、話し方がゆっくりになってしまいます。これはあまり自覚しません。周りの人が気が付きます。前述した睡眠障害や、話し方がゆっくりになってしまう症状がみられたら、私は「休め」のかなり強いサインだと思っています。
なぜ話し方がゆっくりになるのでしょうか?
これは、単に「元気がないから」というだけではありません。うつ状態では、思考や運動、発話などの活動速度は低下する「精神運動制止」がみられることがあります。脳機能の面では、前頭前野や基底核などを含む、思考・行動の開始や運動、発話に関わる神経回路の変化が関係していると考えられています。
つまり、話したくても、頭の中で言葉をまとめることや、実際に言葉を発することに時間がかかる。私の場合も、そんな感じでした。でも、自分ではそれほど気が付いていませんでした。「いつも通り話している」と思っている。ところが周囲の人は気がついている。ここが大切なところです。自分では気づきにくい変化を、周囲の人が先に感じ取ることがあります。そして、安心してほしいのは、私の場合、この話し方の変化は一過性のもので、心身の状態が回復していくにつれて、次第に戻っていったということです。もちろん、症状の経過や回復には個人差があります。だからこそ、睡眠の変化があり、さらに話し方までゆっくりになってきたのであれば、「まだ大丈夫」と無理を続けるのではなく、一度立ち止まってほしい。「休め」のサインかもしれません。私自身は、もっと早く気が付いていればよかったと思っています。
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