『そんなに単純じゃない』
一度、作動し始めたアラーム「偏桃体」。私の場合、このアラームが落ち着いてくるまでに3カ月かかりました。そして、実際に職場へ復職するまでには半年かかりました。だからこそ、私は伝えたいのです。1~2週間休んだからといって、すぐに元の状態に戻れるとは限りません。1ヶ月休んだからといって、「そろそろ復職できるだろう」と簡単に考えてはいけないと思います。もちろん回復に必要な期間は人それぞれです。病状や環境によっても違います。しかし、私自身の経験から言えば、長い時間をかけて積み重なった負荷によって心身の状態が崩れたのであれば、それを短期間の休養だけで元に戻そうとすることには無理があるのではないかと思います。
厚生労働省の「こころの耳」でも、メンタルヘルス不調からの回復には時間がかかり、必要な休養期間が半年から1年以上に及ぶこともあるとされています。また、焦って職場復帰を試みることで、症状が再び悪化し、結果的に再休業につながる可能性も指摘されています。これは本人だけに伝えたいことではありません。職場の管理者にも知っておいてほしいことです。
休職した職員を見て、「一カ月休んだのだから、そろそろ戻れるのではないか」「もう仕事に復帰できるのではないか」と考えてしまうかもしれません。しかし、休養期間の長さだけで回復の程度を判断することはできません。職場復帰については、主治医の判断だけではなく、職場で必要とされている業務遂行能力が回復しているかどうかを、産業医等が確認しながら判断することが重要です。そして、本人にとって、もう一つ難しいことがあります。それは、休職したからといって、最初から「適切に休める」とは限らないのことです。休まなければならない。仕事から離れなければならない。頭では分かっている。それなのに休まらないのです。頭の中は常にグルグルと思考が回り続けます。「どうしよう、どうしよう」そんな落ち着かない気持ち、焦燥感がつきまといます。同じことを何度も何度も繰り返して考えてしまう。考えても、そのことが解決するわけではない。それでも、頭の中では同じことを繰り返してしまう。「このままでいいのか」「いついになったら戻れるのか」「私、どうなっているのだろう」そんなことが頭から離れません。休んでいるのに、心は休んでいない。私にとっては、それがとても苦しい状態でした。だから、私は、本人にも管理者にも伝えたいのです。
焦らなくていい。
回復には時間がかかることがあります。「早く戻らなければ」と焦ることが、かえって回復を妨げることもあります。厚生労働省の「こころの耳」でも、焦って復職することで再び症状が悪化し、結果的に休業期間が長くなる場合があると説明されています。
私の場合、アラームが落ち着くまで3カ月。そして、復職まで半年。振り返れば、それだけの時間が必要でした。だから、1~2週間、あるいは1ヶ月という短い期間で「もう大丈夫」と決めつけないでほしい。本人も、管理者も、焦らないでほしい。それが、私自身の経験から伝えたいことです。
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